バーサルバドールへようこそ!

東京高田馬場にあるバーのブログです、お酒の事はもちろん、様々な日常を綴っていきたいと思います

アンティーク散策

先日、ロブマイヤーの本を読んでいた所、一件のアンティークショップに
目が止まりました。
家の近くにこんな素敵な店があったなんて、今まで全然気がつきませんでしたので、
さっそく伺ってきました。

そこは、閑静な住宅街にある、マンションの一角に看板も出さずに営業されてます。
気軽に入れるというのではなく、呼び鈴を押して、店の人を呼びます。

このような店の場合、今までの経験上、がんこな親父が出て来て、
店の物を散々自慢されたあげく、売ってくれないという、パターンがきまっていて、
今回もそんな気がしてなりませんでした。(過去2回そんなことがあった)

ところが、意外や意外、中からドアを開けてくれたのは、私よりも若干若いであろう、
女史である。いささか、拍子抜けしながらも、店内に入ると、その品物には圧倒された。

ここは、古伊万里とアンティークグラスの専門店で、特に古伊万里の品揃えは、一流と呼ぶにふさわしい、
値段設定であった。(陶磁器の目利きはまだ出来ない。)

そんな古伊万里を横目に、グラスの方に足が向く、アンティークグラスのバカラ、サンルイ、ロブマイヤー、
などなど、普段、お目にかからないというか、かかれない、一品ばかり、

「これは、オーストリアのグラスですね」と軽く刀を抜いてみる、私
「いえ、1870年フランスの品です」とばっさり斬られる。

そう、女史はプロなのである。侮ってはいけない。
そんな中、彼女がこれなんかどうですか、と一脚のカクテルグラスを差し出す。

雷に打たれるとは、この事で、あまりの美しさに声も出なかった。。
金の細工が施されて、ツイストの、ステム、こんなに状態のいいアンティークグラスは、
そう滅多にない。。

お値段も恐ろしく高い。。だが、ここで出会ってしまったのも何かの縁、きっと手に入れなければ、
後悔する。

清水の舞台からダイブしたつもりで、
「こ、これください」声が震えている。

「このグラスは5脚セットになりますが、よろしいですか?」と女史。

「よろしくない」きっぱり!

ひとつ、勉強になったのだが、アンティークグラスはセット販売が多いという事。
バラで市場に出回る事は、少ないとか、、、、

しかし7桁のグラスを買える人って、どんな人なのだろうか、
また、伺いますと、店を出たが、いつかきっと手に入れるぞと、誓って空を見た。。。