バーサルバドールへようこそ!

東京高田馬場にあるバーのブログです、お酒の事はもちろん、様々な日常を綴っていきたいと思います

マダム アラベラ


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17世紀のロンドン、イングランド王ジェームス1世の従妹にArabella Stuwartという

悲運の女史がいた。王位継承者であったが、女性でありイングランド生まれであったため、

スコットランドに妨げられ伯爵位を継ぐことができず、ロンドン塔に幽閉され亡くなった、とある。

深い。

そんな彼女の肖像画をエチケットにしてしまい、甘いアプリコットブランデーを詰めて商品にしてしまう

イタリアのリキュールメーカーってどうなのだろうか。

このボトルが売られていたのは1949~1959年の間、戦後すぐの時期である。

連合国に対してささやかな抵抗だったのだろうか、イギリス貴族への当てつけか。

(まぁ、そんなことはありませんね)

ラベルの意味はよくわかりませんが、このアプリコットブランデーはとても秀逸です。

オールドリキュールにアプリコットブランデーは数多く残っていますが、どれも天然の果実を感じさせてくれます

甘さの中に酸や、タンニン、リッチな香味もあります、場合によってはバナナの味がするのもあり、

アプリコットブランデーと括るには幅が広い、現行品はあまり飲んでおりませんが、

やや薬品臭が目立つ気がします。

このマダムアラベラ、(本来はレディアラベラ)

イタリアの老舗リキュールメーカー、ブトン社のボトル、是非ストレートで味わってください。

葉巻との相性もいいですよ。

リキュールグラス片手にシガーっていうのもかっこいいですね。